袴能「小袖曽我」

 来る9月27日(土)10時半より、矢来能楽堂にて山中一馬同門会がありますが、現役学生諸君による袴能「小袖曽我」が上演されます。山中先生が現役当時に、同じ演目で上演されて以来の袴能です。お時間がございましたらぜひご覧ください。もちろん袴能の他に仕舞もあります。袴能の上演は午後4時の予定ですが、時間の前後する場合がありますのでご注意ください。
 袴能は面・装束を着けないこと以外は本式の能と変わりません。能を研究する学生諸君にとって価値のある挑戦と言えるでしょう。
 「小袖曽我」は仕舞でもご存知のように、シテツレが爽やかな相舞を見せる現在物で、人情物的な見せ場もあります。
 以下、出演の皆さんの抱負です。

「今回、演能という形で舞台に立たせていただくということで、何よりこのような素晴らしい機会を与えてくださった山中先生に言い尽くせないくらいの感謝の念を表すと同時に、先生に教わっている身として恥ずかしい姿をお見せするわけにはいきません。
これまで一生懸命稽古に取り組んできました。この稽古で先生から教えていただいたことを存分に発揮できるよう、全身全霊を以て舞台に挑むので、どうか暖かく見守っていただければと存じます。」
政3 酒井亮(シテ・曽我十郎祐成) 金春流練習委員

「お稽古をつけていただくにあたって非常に貴重な経験をさせていただきました。毎回のお稽古が初めての連続でした。お能というとんでもなく深い世界のほんの入り口を、垣間見た気がします。緊張し過ぎずリラックスして舞台に臨むことができればよいと思います。」
政治3 菅澤伸一郎(ツレ・曽我五郎時宗)

「今回このような機会をくださった先生に感謝をしつつ、期待を裏切らないよう全力で臨みたいと思いますので、よろしくお願いいたします。」
法3 山田拓弥 (ツレ・鬼王) 会計

「いつもと違う形式ですがいつも通り楽しみたいと思います。」
政治3 柳澤直樹 (ツレ・団三郎) ゼミナール委員

「今回お能をやらせて頂くということで、何もかも新鮮で驚かされるとともに、とても緊張しています。精一杯、母の役を努めます。よろしくお願いします。」
英米3 伊藤ゆりな(ツレ・母)

「この度の機会には我々も初めてのことが多くて大変でした。山中先生から頂いたこの貴重な機会と、やることの大きさを考え気づけば一生懸命になっていました。謡から初めて約9か月、「普段とは別」の扱いで月に一度先生に指導をしていただきました。
その中でも特に囃子方を交えた稽古というのが非常に印象的です。能管の耳を突き抜け肌で感じる鮮やかな音色や鼓一つ一つが重なり合って出来る空気など、謡と仕舞を中心とした普段の活動ではなかなか経験できないことが経験できました。
今回私が担当するのは狂言です。狂言方を使わず、学生による能というコンセプトからこのような形になりました。狂言といっても違うのはカマエくらいであとはシテ方に似ています。またとない機会と心得て、立派に演じさせていただきます。」
数学3 木内龍(アイ・春日局) 委員長

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