『 な ぞ な ぞ 』

川村 仁子   
 小雨ふる寒い日曜日でした。
孫達も外に出られず、皆家の中で思い思いのことをして遊んでいた。
孫もお友達が来てトランプで遊んでいたが、それも飽きたらしく、おばあちゃん、なぞなぞしましょうと言う。色々の問答が飛び交い大変賑やかだった。段々となぞなぞの種も尽きた頃、暫く考え込んでいた孫が急に私の顔をのぞき込み、ニヤニヤと笑いながら        『 鼻が低く、鼻の下に黒いホクロの人、だ-れ 』
       座敷中 ワハハハハ  ワハハハハ 笑いはなかなか止みません。
 −−鼻の低い鼻の下にホクロのある人 おばあちゃん−−
       無邪気な孫が一層可愛く、いつまでも笑いは止まりませんでした。
               アハハハハ  アハハハハ・・・・・・・・・・・・。

                                     第 9号(昭和48年)
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