成果主義導入の考え方
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成果主義は「上に厳しく、下にやさしく」あるべきだと私は考えます。
成果主義導入の考え方 |
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現在、従業員に支払っている賃金(基本給)は過去の昇給の累積です。当然古い人は高く、新しい人は安い。現状の貢献度や能力を一切反映していない年功序列となっています。ボーナスも基本給×月数方式であり、退職金も基本給比例方式です。これでは従業員、特に若手で優秀な従業員に上昇志向を持たせることは困難です。年功序列からの脱却、今の時代にマッチした成果主義、業績主義。社長が望むものはこれではないでしょうか。今の貢献度にあった、今の役割・仕事に対して賃金を払いたい。如何に従業員に上昇志向を持たせられるか?社長の悩みは尽きません。一方、従業員はどう考えているのでしょうか。従業員は安定と保証を望んでいます。現在の賃金は既得権と考えています。間違いありません。したがって、一気呵成に成果主義を導入するのは危険です。ましてや成果主義導入の目的が人件費の変動費化であり、リストラ(賃下げ)というのでは失敗するのは目に見えています。成果主義に切り替えていく手順としては、まずは、賃金ではなく賞与から改革すべきでしょう。賃金は従業員にとって生活原資そのものです。大幅な変動は日々の生活を直撃します。賞与を基本給×月数方式から、成果・貢献度に応じた方式に変更するのです。次に賃金を改革する場合は@労働法規をクリアする、A内訳を変更する、この二つのステップを経たうえでB総額を変更するという段階に進むべきであると私は考えます。また、成果主義は原則的には30歳以降の従業員に対してで行うべきでしょう。20代は初任給など年相応の相場があり、それでやるしかないのです。しかし、30歳以降は経営幹部(役職者)になるか、技術があるかなど成果・貢献度によって差がつくようにしてよいのではないでしょうか。成果主義は「上に厳しく、下にやさしく」あるべきだと私は考えます。 |
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